鼻の土手はどこを指す?土手狩りの意味と土手再建の費用、ダウンタイムまとめ

鼻整形における「土手」とはどこを指す?
美容整形の分野でたびたび話題になっている「鼻の土手」。
鼻の土手とは、鼻の穴(鼻孔)の入り口にある小さな隆起部分のことを指します。
鼻先を正面から見たときに、鼻の穴の手前にある肉厚なカーブ部分と言えばイメージしやすいでしょう。
正式には「鼻腔底隆起」と呼ばれ、鼻柱(びちゅう:左右の鼻の穴の間の柱)と小鼻(鼻翼)の間に位置する膨らみのこと。
普段あまり意識されない部分ですが、実は鼻の形や機能においてとても重要な役割を果たしています。
鼻の土手はありなしどっちがいい?
鼻の土手は人によって大きさや形に個人差があり、生まれつきしっかり隆起がある人もいれば、ほとんど隆起がない人もいます。
どちらが良い悪いというものではなく、あくまで鼻の構造上の個性の一つ。
ただし、美容整形の観点で見ると、鼻の土手が鼻の自然な立体感に影響する重要なパーツであると認識されるケースが多いようです。
一般的に、鼻の土手があると鼻孔の輪郭に自然な丸みが生まれ、正面から見たときに鼻の穴が直接見えにくくなる効果があります。
逆に土手がない(または極端に低い)と、上唇から鼻孔内までが一直線につながったように見えてしまい、正面から鼻の穴が丸見えになりやすく、鼻と人中の境目が曖昧で平坦な印象になりがちです。
そのため、美しく自然な鼻をデザインするうえで、土手の存在を重要視する人が増えています。
生まれつき鼻の土手がない人もいる?
遺伝的・人種的な鼻の形の多様性により、生まれつき鼻の土手が目立たない、またはほとんど土手がない人もめずらしくありません。
土手が元々ないタイプの鼻の場合、鼻の下(人中)から小鼻にかけてのカーブがゆるやかで、鼻孔の入り口に隆起が見られないため正面から鼻の穴がやや大きく見える傾向があります。
また、人中と呼ばれる鼻下から唇までの部分(上唇の縦幅)がフラットに見えやすく、顔全体の立体感が少し弱まると言われることも。
もっとも、生まれつき土手がない場合はそれがその人の自然な鼻の形なので、一概に「土手がないから整形で直さなければ」と心配する必要はありません。
土手は生まれつきある人もない人もおり、どちらが自然ということはなく個人の好みやバランスの問題でしょう。
しかし、当人が「正面から鼻の穴が目立つ」「鼻下が平坦でコンプレックス」と感じる場合は、美容施術によって土手を強調・形成する選択肢も考えられます。
鼻の土手がない人のおもな特徴やお悩み
生まれつき土手がほとんどない鼻の場合、鼻の下から鼻孔にかけて平坦なのでメリハリが少ない印象を持たれることがあります。
日本人はもともと西洋人に比べると鼻柱や土手の主張が少ない傾向がありますが、それが行き過ぎると「のっぺりした顔立ち」に感じてしまうこともあります。
また、鼻と上唇の境界にメリハリがなく、立体感が少ないため、人中(鼻下~唇)の境目が間延びして見えるという悩みを抱える方も少なくありません。
しかし、土手があった方がいいか、ない方がいいのかは、その人の美的感覚や他の鼻の施術との兼ね合いによります。
例えば、鼻にプロテーゼを入れる場合でも、土手部分が極端に薄いと横から見たときに上唇との境界がなく不自然になるため、多くの美容外科では土手をできるだけ残すケースが多いようです。
一方で、生まれつき土手がない人は顔全体のバランスや、横顔・正面から見たときの印象をトータルで考えて施術を検討するべきでしょう。
迷った場合は美容外科でカウンセリングを受けて、プロの視点から自分の鼻に適した施術を提案してもらうのがおすすめです。
「土手狩り」とは?鼻の土手が失われる原因
最近、SNSや整形経験者の間で「土手狩り」という言葉が使われることがあります。
なんだか物騒な響きですが、これは手術によって鼻の土手が切り取られて無くなってしまう現象を指す俗称のこと。
おもに小鼻縮小術(鼻翼縮小)や人中短縮術を行った際に、誤ったデザインや切開方法によって土手まで切除されてしまうケースで使われます。
たとえば、人中短縮術(上唇を短くする整形)にはいくつかの術式がありますが、その一つに「土手部分ごと鼻の穴の内側まで切開する方法」があります。
この方法だと傷跡が鼻孔内に隠れて目立ちにくい反面、鼻孔入口の隆起(=土手)が丸ごと平坦になってしまうのです。
結果として、上唇と鼻腔が直接つながったような不自然な鼻になり、正面から鼻の穴が丸見えになったり、鼻と人中のバランスが崩れてしまいます。
美容クリニックによっては傷跡が残るリスクを考慮し、この方法を採用するところもあるので、土手をどのくらい残すかをあらかじめ施術前に確認しておくと安心できるでしょう。
また、小鼻縮小(鼻翼を小さくする手術)の場合も注意が必要です。
小鼻の余分な部分を切り取る際、土手(鼻孔底)の組織まで一緒に取り去ってしまうと、正面から見て鼻の穴が縦長に大きく開いたように見えてしまうので要注意。
小鼻縮小術ではデザインが非常に重要で、土手を削ぎ落としてしまうと鼻孔周りの立体感が損なわれ、不自然な鼻になりがちです。
このように意図せず土手が失われてしまった状態の鼻を、土手狩りに遭った鼻と形容することがあります。
鼻の土手再建とは?切り取られた土手を取り戻す手術
鼻の土手再建とは、その名の通り失われてしまった鼻の土手を新たに作り直す手術です。
おもに、過去の手術で土手がなくなってしまったケース(他院修正)や、生まれつき土手が無いために鼻孔が目立つケースの改善に行われます。
具体的には、小鼻と鼻柱の間に再び膨らみ(隆起)を作り、正面から見た鼻の穴の形を整えることを目的としています。
鼻の土手再建は多くの場合、上記をはじめとした複数の方法を組み合わせておこなうケースがほとんどです。
皮弁法(局所皮弁による再建)
鼻翼周辺の皮膚や組織を一部切り離さずに残したまま回転・移動させて土手部分に移植する方法です。
小鼻の外側や鼻の付け根付近の皮膚をくるっと回転させ、鼻孔の入り口に持ってくるイメージです。
これにより新しい隆起を形成し、近くの組織を利用するため馴染みが良く自然に仕上がりやすいのが利点です。
軟骨移植
耳の軟骨などを採取してきて、鼻孔の底部(将来土手になる部分)の皮下に埋め込み、土手の土台となる高さを作る方法。
単独で行うこともありますが、土手部分の凹みが深い場合は皮弁法と組み合わせて骨組み+皮膚の両面から土手を再建するケースが多いです。
耳介軟骨を使う場合は耳の後ろを切開しますが、傷跡はほとんど目立ちません。
複合組織移植
耳介から皮膚・軟骨・皮下組織を一塊で採取し、それを土手部分に移植する方法です。
皮膚付きの軟骨を移植するイメージで、一度の手術で土手の高さと表面の皮膚を同時に補うことができます。
鼻孔が極端に広がってしまった場合など、複雑な修正に用いられることがあります。
鼻の土手再建のメリット
鼻の土手再建には、以下のようなメリットがあります。
自然な鼻の形状を取り戻せる
土手がなく平坦だった鼻孔周りに丸みと高さができるため、正面から見ても自然な立体感のある鼻になります。
鼻の穴が目立ちにくくなり、のっぺりした印象が解消されます。
顔のバランス改善
鼻と上唇(人中)の境界線がはっきりすることで、中顔面のバランスが整いやすくなります。
特に人中短縮後に土手が消失していた場合、再建によって口元のバランスを良くし、美しい横顔・正面顔につなげることが可能です。
機能面の向上
土手が復活することで、鼻孔から水や異物が入りにくくなるという機能面でのメリットを感じる方がいます。
個人差があるものの、完全に土手がない状態より多少バリアができるため、鼻腔内が乾燥しにくくなる効果も期待できるかもしれません。
オーダーメイドの治療が可能
鼻の土手再建は一人ひとりの状態に合わせて方法を選べる手術です。
皮膚の柔軟性や欠損の程度により複数のテクニックを組み合わせたオーダーメイド治療ができます。
鼻の土手再建のデメリット・リスク
一方で、鼻の土手再建には以下のようなデメリットやリスクもあります。手術を検討する際には、メリットだけでなくデメリットもきちんと理解しておきましょう。
手術による負担と瘢痕
再建はメスを使う外科手術ですので、体への負担や傷跡は避けられません。
ただ、鼻の土手再建に精通した医師であれば傷が目立ちにくい箇所を選び、最低限の切開で丁寧に縫合するので、瘢痕は徐々に目立たなくなっていきます。
ダウンタイム中の不便さ
先述したように、腫れや内出血で1〜2週間程度のダウンタイムがあります。その間はマスク着用や人前を避けるなど多少の不便が伴います。
また、術後の痛みも個人差はありますが多少は感じるでしょう。日常生活への復帰までに時間とケアが必要です。
合併症のリスク
鼻の土手再建には一般的な手術リスクとして感染(傷口が化膿する)や血腫(内出血の塊)、創部の離開(傷が部分的に開く)などが挙げられます。
鼻という細菌の多い部位だけに、術後の衛生管理を怠ると炎症が起きる可能性があります。また、皮弁や移植を行う場合は移植組織の血流不全(血の巡りが悪くなり組織が壊死する)のリスクもゼロではありません。
形の微調整が必要になることも
土手を再建しても、左右差が残ったり思ったほど隆起が出なかったりする場合があります。特に軟骨や組織は長期的に一部萎縮してボリュームが減少することがあり、完璧を期すなら後日修正手術(微調整)を検討するケースもあります。
一度のオペで終わらず、経過を見てから追加施術となる可能性もゼロではありません。
鼻の土手再建の費用相場
鼻の土手再建の手術費用はクリニックや術式によって幅があります。おおよその相場感としては、30万円~60万円前後が一つの目安です。
一方で、高度な技術を要するケースや他の修正手術と組み合わせたりする複合的なメニューの場合、50~70万円以上となるケースもあります。
カウンセリング時には、「土手再建のみの費用」「他の施術と同時の場合の費用」「アフターケアや万が一の追加治療の費用」などについてもしっかり確認しましょう。
なお、美容整形外科ではモニター制度(症例写真の提供など条件付きで割引)を設けている場合もあります。
費用面が心配な方は、そうした制度の有無も含めて検討するのがおすすめです。
AiZクリニックでは、計4,000件以上の鼻整形を担当し、難易度の高い手術を手がけてきた院長がカウンセリングからアフターケアまで担当。
鼻整形が得意なベテラン医師の土手形成術が32万円〜(税込)で受けられます。
鼻の土手再建のダウンタイム
鼻の土手再建を受けた後のダウンタイムは、術式にもよりますがおおむね1〜3週間程度です。
個人差はありますが、大きな腫れは術後約1週間で治まり、その後さらに約3週間かけて徐々に腫れや内出血が引いていくのが一般的です。
多くの方は手術から1週間前後で抜糸となります(施術内容によっては2週間後にずれ込むこともあります)。
抜糸を終える頃には見た目の腫れもだいぶ落ち着いており、メイクでカバーすれば日常生活に支障がない状態になるでしょう。
しかし、鼻の組織は完全に安定するまで時間がかかるので、土手部分に移植した組織が馴染み、余分な腫れや縮みが落ち着いて自然なラインが定着するまでには半年ほどかかることを念頭に置いてください。
鼻の土手再建後の過ごし方・注意点
手術当日から数日はできるだけ安静に過ごし、医師の許可がある場合は患部を軽く冷やすと腫れや内出血の軽減に効果的です。
ただし、刺激を避けるため氷冷剤を直接肌に当てないでください。
シャワーや洗顔などは傷の状態、医師の判断によって異なるため、指示を守りましょう。
抜糸までは鼻を強くかまないように注意し、できるだけ鼻に刺激や圧力をかけないようにします。
また、うつ伏せや横向きで鼻を圧迫すると、腫れが引きにくくなったり左右差の原因になる恐れがあるため、術後1〜2週間は枕を高くして上向きで寝ると安心です。
また、ペットや小さなお子様と寝ている方は、術後しばらくは鼻にぶつからないよう環境にも気をつけてください。
血行を促進して腫れや出血を悪化させる可能性があるため、アルコールや激しい運動、長湯やサウナは術後1〜2週間は控えます。
そして、手術後は指示されたタイミングで必ずクリニックの検診を受けてください。
経過が順調か医師とともに確認し、万が一気になることがあれば遠慮なく相談しましょう。
AiZ CLINICの鼻整形施術とサポート体制
鼻の土手再建は鼻整形の中でもかなり高度な部類に入る手術です。自然なカーブを再現できる医師は限られているとも言われ、術者の経験・センスによって仕上がりが左右されます。
AiZ CLINICの相澤院長は累計4,000件以上の鼻整形症例を誇る、美容外科歴10年以上のベテランです。
経験に裏打ちされた繊細なデザイン力と技術力で、口唇口蓋裂の手術経験や他院の鼻整形修正をはじめとした難易度の高い鼻修正にも多数の実績があります。
土手の有無についても、その人本来の鼻の形を活かしつつ必要に応じて土台の強度や鼻翼基部とのバランスまで考慮した施術を徹底します。
鼻の土手に関するお悩みを抱えている方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください。
AiZCLINICでは無料カウンセリングを行っております。気になっている施術やお悩みなどがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。